古着のコットン・ポリエステル混紡を見分ける4つの確認手順

古着のコットン・ポリエステル混紡を見分ける4つの確認手順

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コットン100%のつもりで買った古着が洗濯後に縮まなかった、あるいは素材を確認せずに高温アイロンをかけてポリエステル部分が溶けた——そういった失敗は素材の見分け方を知っていれば避けられます。この記事では、タグが消えていたり切り取られていたりする古着でも使える4つの確認手順を、判断基準とともに整理します。

洗濯表示タグで混用率を確認する

最初の確認はタグです。日本では家庭用品品質表示法により、繊維製品の混用率(組成比率)の表示が事業者に義務付けられています。

  • 国内向け製品:「綿 70% ポリエステル 30%」のように日本語で記載されます。2016年にJIS L 0001が改訂されて絵表示の形式が変わりましたが、混用率の表示義務自体は継続しています。
  • US製品:「70% COTTON 30% POLYESTER」または「POLY/COTTON 65/35」などの表記が一般的です。
  • EU製品:「CO 70% PL 30%」のようにラテン略語を使う場合があります(CO = コットン、PL = ポリエステル)。

古着でタグが使えないケースは主に2パターンあります。

1. タグが切り取られている

着用感を理由に首元のタグを切る人は多く、ヴィンテージ品では欠損が珍しくありません。側面の縫い目に縫い込まれた別タグが残っていないかも確認してみてください。

2. 印字が褪色して読めない

1990年代以前の国内製品はインクプリントのタグが多く、洗濯を繰り返すと文字が消えます。UVライトを当てると見えることもありますが、確実ではありません。

タグが機能しない場合は次の手順へ進みます。

目視と触感で仮説を立てる

燃焼テストの前に、目視と触感で素材の見当をつけておくと判断が速くなります。以下の表は一般的な傾向の整理です。

チェック項目 コットン ポリエステル
光沢 マット(つや消し) うっすら光る
しわ できると元に戻りにくい すぐ戻る
触感 自然な凹凸感 均一でなめらか
静電気 ほぼ発生しない 摩擦でまとわりつく
重さ(同厚さ比) やや重め 軽い

混紡ではどちらかの特性が優勢になりながらも中間的な特徴が出ます。「しわになるがやや戻る」「光沢はないが軽い」といった状態がその典型です。

目視・触感だけでは断定できないため、あくまで仮説として扱い、次の手順で裏付けをとります。

水滴テスト:10秒でわかる簡易確認

目立たない裏地や縫い代の部分に水を1滴たらし、10秒間観察します。

  • コットン:水がすぐに広がって吸収される(吸水性が高い)
  • ポリエステル:水滴が玉になって表面に留まる(疎水性)
  • 混紡:吸収はするが、コットン100%より時間がかかる

ただし、撥水加工・防縮加工・ウォータープルーフ加工が施された製品では、コットンでも水をはじくことがあります。加工品かどうかを念頭に置いた上で、参考値として使ってください。

燃焼テスト:素材を確定する最終手順

素材を確定させるには燃焼テストが最も信頼性の高い方法です。タグ自体は燃やさず、生地の縫い代や見えない部分から糸を数本取り出して試します。

必要なもの:ライターまたはマッチ、金属製トレー(陶器の皿でも可)、ピンセット

手順

  1. 縫い代などの目立たない箇所から縦糸・横糸をそれぞれ3〜5本取り出す
  2. 金属トレーの上でピンセットでつまみ、炎に近づける
  3. 引火したら炎から離し、自然に燃え続けるか消えるかを確認する
  4. においと燃えかすの状態を記録する

判断基準

素材 燃え方 におい 燃えかす
コットン 炎から離しても燃え続ける 紙・草木を燃やしたようなにおい 灰色の繊維状の灰(崩れやすい)
ポリエステル 炎から離すと消えやすい、溶けながら縮む 黒煙、プラスチック・石油に近いにおい 黒い硬い玉(冷えると完全に硬化)
混紡 燃えながら一部が溶ける 紙臭とプラスチック臭が混在 灰と硬い残渣が混じる

コットン比率が高い混紡では草木のにおいが勝ちやすく、ポリエステル比率が高いと黒煙と硬い残渣の割合が増える傾向があります。比率が拮抗している場合、においも燃えかすも両方の特徴が混在しやすいと考えられます。

安全上の注意:屋外または換気の良い場所で実施してください。合成繊維の煙は刺激があります。水か砂を手元に置いた状態で行うと安心です。

混紡率別の取り扱いポイント

素材を判別したら、混紡率に応じた取り扱いに切り替えます。

混紡率の目安 洗濯・アイロンの注意点
コットン80%以上 コットンに準じた扱いでほぼ問題なし。初回は水洗いで収縮量を確認する
50:50前後 40℃以下のぬるま湯、手洗いまたは弱流モードが無難
ポリエステル70%以上 型崩れしにくいが、高温乾燥・高温アイロンは溶けの原因になる

アイロンがけでは、混紡の場合は最も低い温度設定を要求する繊維側に温度を合わせるのが基本です。JIS L 0001の絵表示では、点1つ(低温)が最高110℃、点2つ(中温)が最高150℃を指します。ポリエステルが含まれている場合は低温(点1つ)から始め、問題がなければ様子を見ながら上げる方が安全です。

まとめ

古着の素材判別は「タグ確認 → 目視・触感 → 水滴テスト → 燃焼テスト」の4段階で進めます。タグがない場合でも燃焼テストがあれば素材を確定できます。まず手元の古着1枚で燃焼テストを実施して、コットンとポリエステルの燃え方の違いを自分の感覚で確かめておくのが、次に取る一番の行動です。

メルカリで古着を出品している場合、タグの素材表示が読めるように写真を撮ることが買い手への安心材料になります。撮影や掲載の改善点はメルカリ出品の写真を改善する手順も参考にしてみてください。

この記事で触れたもの

よくある質問

古着のタグが切れていて素材が分からないとき、燃焼テスト以外に方法はありますか?

目視・触感(光沢・しわの戻り・静電気)と水滴テスト(吸水速度)で仮説は立てられます。ただし加工品では誤判断しやすいため、確定させるには縫い代の糸を使った燃焼テストが最も確実です。

コットンとポリエステル混紡のシャツにアイロンをかけるときの温度設定は?

JIS L 0001の絵表示で低温(点1つ、最高110℃)から始めるのが基本です。混紡の場合は最も低い耐熱上限を持つ繊維に合わせます。製品のアイロン絵表示を必ず確認してください。

燃焼テストは自分でやっても大丈夫ですか?火は危なくないですか?

屋外または換気の良い場所で、金属製トレーの上で縫い代の糸を少量試す分には扱えます。合成繊維の煙は刺激があるため吸い込まないよう注意し、手元に水を用意した上で実施してください。

水滴テストでコットンなのに水をはじいたのはなぜ?

撥水加工・防縮加工・ウォータープルーフ加工が施されているとコットンでも水をはじきます。水滴テストは加工品では正確に判断できないため、燃焼テストで最終確認することをおすすめします。