Wrangler 11MWZと13MWZの違い|股上とシルエットを実物で見分ける

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「古着でWranglerを買いたいが、11MWZと13MWZの違いがよく分からない」——タグの数字は1つ違いなのに、店頭やフリマの写真だけでは股上もシルエットも判断しづらいものです。
この記事は、比較する軸を先に決めてから表で整理し、最後は実物を採寸して見分けるところまでを、古着を扱って販売している立場からまとめます。数値の断定ではなく「どこを見て、どう測れば迷わないか」を持ち帰ってもらうのが狙いです。
まず前提:11MWZと13MWZは兄弟モデル
11MWZと13MWZは、どちらもWranglerの西部劇的なワークデニム(いわゆるカウボーイカット系)に連なるモデルです。「MWZ」は Men's Western Zipper(フロントジップの西部向けメンズ)を指すとされ、11MWZの方が原型として古く、13MWZが後年に定番化した——というのが古着市場で一般に語られる位置づけです。成り立ちには諸説あり、年式や製造国で仕様が変わるため、ここでは「歴史の断定」ではなく「見分けの実務」に寄せて話を進めます。
重要なのは、タグの型番だけでシルエットを決めつけないことです。ヴィンテージ〜レギュラーまで長く作られてきたモデルなので、同じ型番でも年代・サイズ・生産国で股上も裾も変わります。だからこそ、比較軸を言葉にしておくと写真からでも判断がぶれません。
比較軸を先に決める
迷うのは「何を基準に比べるか」が曖昧なままだからです。デニムの古着では、次の5軸に分けると整理できます。
- 股上(rise):ウエスト位置の高さ。腰で穿くか、ヘソ寄りで穿くか。
- シルエット:腿から裾にかけての細り方(テーパード/ストレート/ブーツカット)。
- 裾の作り:ブーツを履くことを想定した裾広がりかどうか。
- ディテール:バックポケットのステッチ、パッチ(革/紙/プリント)、ケアタグ。
- 年代・相場:ヴィンテージ寄りか、現行寄りか。
これを踏まえた、市場で「一般的に言われる傾向」を表にします。あくまで傾向で、個体差の方が大きい点は先に強調しておきます。
| 比較軸 | 11MWZ(一般的傾向) | 13MWZ(一般的傾向) |
|---|---|---|
| 位置づけ | 原型に近い古いモデルとされる | 後年に定番化したモデルとされる |
| 股上 | やや深め〜個体差大 | 深めが多いと言われる |
| シルエット | すっきり見える個体が多いとされる | 腿にゆとり+裾広がりが多いとされる |
| 裾 | ストレート寄りの個体もある | ブーツを想定した広がりが典型 |
| 出回り量 | ヴィンテージ中心で少なめ | 数が多く探しやすい |
この表は出発点です。実際の一着がこの傾向どおりとは限らないので、次章の採寸で必ず裏取りします。
股上とシルエットは「平置き採寸」で確定させる
古着では一般に、ヴィンテージはタグ表記サイズが当てにならないと言われます。同じW32表記でも実寸には個体差が出ることがあり、型番やタグではなく平置き採寸を正とするのが確実です。11MWZか13MWZかを問わず、同じ手順で数値を取れば直接比較できます。
股上とシルエットに関わる最低限の採寸箇所は次のとおりです。裏返さず、床に平らに置いてメジャーを当てます。
[採寸メモのテンプレ]
- ウエスト:ベルトループ下を左右直線で測り×2
- 股上(フロント):股の縫い合わせ点 → 前ウエスト上端
- 股上(バック):股の縫い合わせ点 → 後ウエスト上端
- ワタリ:股下の付け根で腿幅を直線計測
- 裾幅:裾を左右直線で計測
- 股下:股の縫い合わせ点 → 裾
※ フロントとバックの股上差が大きいほど「腰高で穿く」印象になりやすい
シルエットは1か所では判断できません。ワタリ幅と裾幅の差を見ると、テーパード(裾が細い)かブーツカット(裾が広い)かがはっきりします。ワタリに対して裾が同等以上なら裾広がり、裾が明確に細ければテーパードです。写真しかない出品でも、出品者に「ワタリ・裾・前股上」の3点だけ聞けば、型番論争より確実に判断できます。
ディテールと年代で裏を取る
シルエットの数値が近い個体どうしで迷ったら、年代を推定して選ぶと納得感が出ます。デニムの年代判別は、パッチ(革・紙・プリント)やバックポケットのステッチ、ケアタグの表記・生産国から推定するのが定石です。この「タグから年代を追う」考え方はデニム全般で共通なので、Gジャンで整理したリーバイスGジャン 507/557とファースト/セカンド/サードの違いの見分けの型が参考になります。ケアタグの世代で年代を絞る発想は、古着Patagoniaシンチラ スナップT|タグで90s年代を判別する方法と同じ道具立てです。
ただし、年代の断定は現物と資料の突き合わせが要ります。写真とタグだけで「◯年代」と言い切るのは危険で、確証がない部分は「◯年代の可能性がある」と保留したまま買うのが、古着では結局いちばん堅実だと考えられます。
状況別:あなたはどっちを選ぶべきか
傾向と採寸を踏まえた選び方の目安です。最終判断は必ず実寸で行ってください。
- すっきり穿きたい/細めのシルエットが好き:11MWZ系で、ワタリと裾の差が小さい個体を探す。ただし現物差が大きいので裾幅の実寸を最優先。
- ブーツやボリュームのある靴に合わせたい:13MWZ系の裾広がりが噛み合いやすい。裾幅が広めの個体を選ぶ。
- 数を見て相場感を掴みながら選びたい:出回りが多い13MWZの方が比較対象を集めやすく、失敗が少ない。
- 腰位置を上げてタックインしたい:型番より前股上の数値で選ぶ。前股上が深い個体を採寸ベースで探す。
まとめ
11MWZと13MWZは型番が近いぶん、市場の「傾向」だけで選ぶと外します。傾向は出発点として使い、前股上・ワタリ・裾幅の実寸で確定させる——これが写真だけの出品でも迷いにくくする確実な方法だと考えられます。
次の一歩は、気になっている一着について出品者に「前股上・ワタリ・裾幅」の3点だけ質問することです。その数値をこの記事の比較軸に当てはめれば、11MWZか13MWZかという型番論争に振り回されず、自分の穿き方に合う一本を選べます。
よくある質問
11MWZと13MWZはどっちが細いですか?
市場では11MWZの方がすっきり見えると言われますが、年代やサイズで個体差が大きく一概には言えません。ワタリ幅と裾幅を実寸し、その差で細さを判断するのが確実です。
写真だけの古着出品で見分けるには何を聞けばいいですか?
前股上・ワタリ・裾幅の3点の実寸を質問してください。型番やタグ表記サイズより、この数値の方がシルエットと穿き心地を正確に示します。年代が気になればパッチとケアタグの写真も依頼します。
股上はどこを測ればいいですか?
平置きにして、股の縫い合わせ点から前ウエスト上端までがフロント股上です。前後で分けて測り、前後差が大きいほど腰高で穿く印象になります。裏返さず床に平らに置いて測るのがコツです。